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マンジャロ / 15mg / 最大用量 / 停滞

マンジャロ15mgでも痩せない?最大用量で体重が止まったときの対処を医師が解説

15mgは最大用量です。体重が止まったら「もっと増やす」ではなく、治療全体を見直します。

15mgの使用期間、これまでの減量、食欲、便通、食事、活動量、副作用を確認して、維持・減量・継続の方針を考えます。

15mg特化PMDA 2026年9月版SURMOUNTデータ医師監修
このページの内容

マンジャロ15mgまで増量したのに「最近まったく体重が減らない」「以前ほど食欲が抑えられない」と感じると、 「もう薬が効かなくなったのでは?」「15mgより上の量はないの?」と不安になることがあります。

しかし、15mgは日本のマンジャロ添付文書で定められた最大用量です。 そして、最大用量を使っていても長期的には体重減少速度が鈍り、体重停滞に到達することがあります。 これは必ずしも薬が無効になったことを意味しません。

30秒で結論:
・15mgは週1回の最大用量。これ以上の増量はできない。
・15mgでも長期的な体重停滞は起こり得る。
・停滞=薬が効かなくなった、ではない。
・15mgで体重が止まったら、便通・食事・活動量・睡眠・治療目標を再評価する。
・大きく減った体重を維持しているなら、それ自体が治療効果の可能性がある。
・自己判断で休薬・投与間隔短縮・15mg超の投与をしない。

結論:マンジャロ15mgでも体重停滞は起こる

2025年のSURMOUNT-1・4事後解析では、 多くの参加者が長期治療中に研究上の体重停滞へ到達しました。 高用量10mg・15mgは停滞までの期間が長いことと関連しましたが、 「15mgなら停滞しない」という結果ではありません。

15mgで起きていることまず考えること
1〜2週間横ばい水分・便通など短期変動
1か月以上横ばい食欲・食事・活動量・体重維持期を評価
横ばいだが大幅減量済み維持フェーズの可能性
徐々に再増加生活要因・投与状況・他要因を再評価
食欲はかなり低い追加減量より栄養・維持を優先する場合
副作用が強い15mg継続ではなく用量再評価

15mgはこれ以上増やせない最大用量

PMDA添付文書では、マンジャロは2.5mgから開始し、通常4週間後に5mgへ増量します。 5mgで効果不十分な場合、4週間以上の間隔で2.5mgずつ増量できますが、 最大用量は週1回15mgです。

したがって15mgで効果不十分でも、 17.5mg、20mgへ増量するという標準用法はありません。 また投与間隔を6日・5日に短縮することも標準的な用法ではありません。

やってはいけない自己調整:
15mgを超えるように複数本を組み合わせる、1週間未満で追加投与する、 効き目が弱いと感じて投与間隔を短縮する、といった自己調整は避けてください。

15mgで止まる=「薬が効かなくなった」?

必ずしもそうではありません。 体重減少が進むと、体が小さくなり必要エネルギー量も減ります。 同じ食事・活動量でも、治療開始時ほど大きなエネルギー赤字が生まれにくくなります。

その結果、初期には毎週のように体重が減っていた人でも、 数か月〜1年以上すると減量速度が鈍り、やがて体重が安定することがあります。

つまり、15mgで体重が安定している状態は、 「薬の作用がゼロになった」のではなく、 減った体重を維持している状態である可能性があります。

体重停滞はいつ起こる?SURMOUNT解析

2025年のSURMOUNT-1事後解析では、 体重停滞までの中央値は開始時BMIカテゴリーによって約24.3〜36.1週でした。 72週までには約88〜90%が研究上の停滞へ到達しました。

SURMOUNT-1:開始時BMI別の体重停滞までの中央値
0週10週20週30週 24.3週26.0週36.1週36.1週 過体重肥満I度肥満II度肥満III度

出典:Horn DB, et al. Clinical Obesity. 2025. 個人の停滞時期を予測する数値ではありません。

この研究では高用量10mg・15mgは停滞到達が遅いことと関連しました。 しかし高用量でも多くの参加者は長期的には停滞へ向かっています。

15mgの臨床試験ではどのくらい減った?

SURMOUNT-1では糖尿病のない肥満・過体重の成人を対象に、 15mg群の72週時点の平均体重変化は−20.9%でした。 また57%が20%以上の体重減少を達成しました。

SURMOUNT-1:72週時点の平均体重変化
−15.0%−19.5%−20.9% 5mg10mg15mg

出典:SURMOUNT-1。集団平均であり、15mgを使えば必ず20.9%減るという意味ではありません。

重要なのは、15mg群でも全員が同じように減量したわけではないことです。 20%以上減量した人が57%ということは、同じ15mgでも反応には大きな個人差があります。

3年間使えば15mgでもさらに減り続ける?

SURMOUNT-1の前糖尿病サブグループを3年間追跡した報告では、 176週時点の平均体重変化は15mg群で−19.7%でした。 長期間にわたり大きな減量は維持されましたが、 最初の72週から同じ速度で減り続けるわけではありませんでした。

これは「15mgを長く使えば体重が無限に下がる」のではなく、 一定の減量後に維持フェーズへ移ることを理解するうえで重要です。

15mgで痩せないときに確認したい10項目

  1. 15mgを何週間使ったか:増量直後なのか、数か月継続しているのか。
  2. 本当に停滞か:1〜2週間の横ばいではないか。
  3. 週平均体重:単日の最低値・最高値で判断していないか。
  4. 便秘:排便間隔が延びていないか。
  5. 食欲:正常な空腹感か、過食が戻ったのか。
  6. 間食・飲酒:少量の積み重ねが増えていないか。
  7. 活動量:歩数や日常活動が下がっていないか。
  8. 睡眠:睡眠不足・生活リズムの乱れがないか。
  9. 他の薬:体重へ影響する薬剤が追加されていないか。
  10. 治療目標:さらに減量する必要があるのか、維持で十分か。

「食欲が戻った」=15mgが効かなくなった?

必ずしもそうではありません。 治療開始初期の強い満腹感に慣れ、 正常な空腹感が戻っただけでも「効かなくなった」と感じることがあります。

空腹はあるが以前ほど過食しない、 少量で満足できる、 減った体重を維持できているなら、 15mgの作用が維持されている可能性があります。

15mgで便秘があると「痩せない」と見える

便秘が数日続くと、体重計では脂肪減少が見えにくくなります。 15mg使用中に体重が止まった場合は、まず便通を確認してください。

ただし高度の便秘に腹部膨満、持続痛、嘔吐を伴う場合は、 PMDA添付文書で注意されているイレウスの可能性もあるため医療評価が必要です。

15mgで食事量は少ないのに減らない場合

すでに食事量が十分少ない場合、 さらに食事を削ることが正解とは限りません。

大きな減量後は必要エネルギー量が低下し、 体重が維持されやすくなります。 極端な食事制限を追加すると、筋力低下、倦怠感、栄養不足につながる可能性があります。

15mgで「もっと食べない」より筋力・活動量を見る

長期治療では、食事量だけでなく日常活動量が下がっていないかも重要です。 食欲低下や疲労で無意識に歩数が減ると、総消費エネルギーも低下します。

体調が安定していれば、歩行やレジスタンストレーニングを継続し、 体重だけでなく筋力・ウエスト・体力を評価します。

15mgで体重が横ばいでも続ける意味はある?

あります。 大きく減った体重を維持すること自体が治療効果の一部である可能性があります。

SURMOUNT-4では、36週間のチルゼパチド最大耐容量10mgまたは15mgで平均20.9%減量した後、 継続群はその後52週間でさらに平均5.5%減少した一方、 プラセボへ切り替えた群では平均14.0%の体重再増加がみられました。

SURMOUNT-4:36週から88週までの平均体重変化
継続 −5.5%中止相当 +14.0%

36週から88週までの平均変化。出典:SURMOUNT-4。個人の結果を予測するものではありません。

さらに継続群の89.5%は、それまでに減った体重の少なくとも80%を維持しました。 したがって「最近減らない=治療の意味がない」とは言えません。

15mgで停滞したら一度休薬して再開すればまた効く?

「耐性をリセットするために一度休む」という方法は、確立した治療法ではありません。 むしろSURMOUNT-4では中止後に明確な体重再増加がみられています。

2026年に報告されたSURMOUNT-4の事後解析でも、 中止後に初期減量の25%以上を再増加した参加者が多く、 体重再増加が大きいほど心血管代謝指標の改善が失われる傾向が示されました。

「15mgが効かないから休んでリセット」は自己判断で行わないでください。
中断が必要な場合は、中断理由・期間・再開用量を医師と相談します。

15mgをやめたら必ず戻る?

全員が同じように戻るわけではありません。 ただし臨床試験では平均的に中止後の体重再増加が確認されています。

SURMOUNT-4の中止後解析では、体重再増加の程度には個人差がありましたが、 多くの参加者が初期減量の一部を取り戻しました。

15mgから12.5mgへ戻すのはあり?

あります。 15mgで副作用が強い、食事量が少なすぎる、過度の体重減少がある場合などには、 12.5mgへ減量することを検討する場合があります。

最大量まで到達したからといって、 その用量を一生維持しなければならないわけではありません。 目的は「最大用量を使い続けること」ではなく、 必要な効果を安全に維持することです。

15mgから減量すると体重は増える?

個人差が大きく、必ず増えるとは言えません。 ただし用量を減らしたことで食欲・摂取量が変わる可能性はあります。

減量する場合は、体重・食欲・血糖などを記録して、 12.5mgで十分な維持効果があるかを確認します。

15mgで「維持期」に入ったサイン

この場合、「さらに何kg落とせるか」より、 今の体重を長期に維持することが重要な目標になることがあります。

15mgで停滞したときの食事見直し

15mgまで使っている人では、 食事量自体はすでに少ないことがあります。 そのため単純に「もっと減らす」のではなく、内容を確認します。

確認例
液体カロリージュース、ラテ、アルコール
間食ナッツ、チーズ、菓子
外食油、ソース、ドレッシング
タンパク質少なすぎないか
食物繊維・水分便秘対策として十分か

15mgで停滞したときの運動見直し

特別な「停滞突破トレーニング」があるわけではありません。 重要なのは、以前より日常活動が落ちていないか確認することです。

体調がよければ歩数や日常活動を増やし、 週2回程度のレジスタンストレーニングを取り入れることは、 減量中の筋力維持に役立ちます。

15mgで停滞したら断食・ファスティング?

極端な断食を追加することは勧めません。 すでに高用量で食欲が低下している人では、 栄養不足・脱水・筋力低下を悪化させる可能性があります。

15mgで停滞したらチートデイ?

「大量に食べて代謝をリセットすればまた痩せる」という確立した方法はありません。 一時的な高炭水化物・高塩分食で水分が増え、体重がさらに上がって見えることもあります。

15mgでも痩せない人は「耐性」がついた?

体重停滞だけで薬剤耐性と断定することはできません。 体重減少に伴うエネルギー必要量の低下や、 行動・活動量の変化など複数の要因があります。

2025年の停滞解析も、 長期治療中に体重減少率が低下して停滞へ向かうことを示していますが、 それを単純に「耐性」と説明しているわけではありません。

15mgで体重が再び増えている場合

「横ばい」と「再増加」は分けて考えます。 数か月にわたり明らかに上昇している場合は、 食事・飲酒・活動量・投与状況・併用薬を確認します。

投与忘れや不規則な使用がある場合は、 まず週1回の正しい投与ができているかを整理します。

他の薬が体重に影響していないか

新しく開始された薬剤の中には、体重へ影響するものがあります。 体重再増加が他の薬の開始時期と重なる場合は、併用薬も確認します。

ただし、自己判断で他の薬を中止しないでください。

15mgで停滞しているとき、甲状腺など他の病気を疑う?

全員に同じ検査が必要ではありません。 ただし体重変化だけでなく強い倦怠感、むくみ、寒がりなど他の症状がある場合は、 状況に応じて別の疾患を評価することがあります。

15mgでも効果不十分なら、次に何をする?

  1. 本当に長期停滞か確認
  2. 便秘・水分変動を除外
  3. 食事・飲酒・間食を見直す
  4. 活動量・筋トレを確認
  5. 睡眠・生活リズムを整える
  6. 併用薬・他の病気を確認
  7. 現在体重の維持を治療成功と考えられるか再評価
  8. 別の治療戦略が必要か医師と相談

15mgでは「次のmg」を探すのではなく、 なぜ今の体重が止まっているかを分解して考えることが重要です。

15mgで十分な減量を達成しているなら「さらに減らす」必要はないことも

SURMOUNT-1では15mg群の平均体重減少は20.9%でしたが、 減量幅には個人差があります。 すでに健康上意味のある大きな減量を達成している場合、 それ以上の減量より維持を優先することがあります。

治療目標は体重計の数字だけではなく、 血圧、血糖、脂質、体力、関節負担などを含めて決めます。

15mgでBMIが正常域に近づいている場合

体重が目標に近づいているのに、 「15mgなのに最近減らない」と焦る必要はありません。

最新PMDA添付文書では用量依存的な体重減少に注意し、 増量の必要性を慎重に判断すること、 過度の体重減少では減量または投与中止を考慮することが示されています。

15mgで副作用もあるのに「痩せない」場合

この場合は特に「さらに強くする」という発想ではなく、 15mgを続ける利益と副作用負担を比較します。

食事が取れない、悪心・便秘が強い、体力が落ちている場合は、 15mgを維持するより12.5mgへ戻す方が合理的なことがあります。

15mgで停滞したときの4週間記録

記録見ること
体重週平均
ウエスト月1〜週1程度
食欲0〜10などで記録
間食・飲酒頻度
歩数週平均
便通排便日数
副作用悪心・嘔吐・下痢・便秘

この記録を診察時に共有すると、 本当に薬効不十分なのか、維持フェーズなのか、生活要因があるのかを判断しやすくなります。

AURELIA ONLINEで15mgの停滞を相談する場合

確認する情報例
15mg使用期間8週間、3か月など
開始時体重治療前
現在体重直近4週の平均
これまでの減量率開始時から何%減ったか
食欲戻った/低い/変わらない
便通便秘の有無
副作用悪心、胃もたれ等
生活変化旅行、飲酒、睡眠、運動
12.5mgから15mgへ上げる前なら

12.5→15mg増量記事へ。

15mgの副作用が気になるなら

12.5mg・15mg副作用記事へ。

2026年SURMOUNT-MAINTAIN:15mgなど高用量のあと、維持量は下げられる?

2026年にLancetで発表されたSURMOUNT-MAINTAINは、 まさに「高用量で十分に減量した後、どの用量で維持するか」を検討した試験です。

参加者はまず60週間、チルゼパチドの最大耐容量10mgまたは15mgを使用して減量し、 その後52週間、 最大耐容量を継続、 5mgへ減量、 プラセボへ切り替え の3群に無作為化されました。

112週時点での試験開始時からのモデル推定平均体重変化は、 最大耐容量継続群−21.9%、 5mg減量群−16.6%、 プラセボ群−9.9%でした。

SURMOUNT-MAINTAIN:112週時点の試験開始時からの平均体重変化
−21.9% −16.6% −9.9% 最大耐容量継続 5mgへ減量 中止相当

出典:Horn DB, et al. Lancet. 2026;407:2305-2318. 最大耐容量は10mgまたは15mg。肥満の成人を対象とした試験です。

この試験で重要なのは、 「最大用量を一生使わないと維持できない」と単純に結論づけるのではなく、 5mgへ減量しても一定の体重維持効果が残ったことです。 一方、平均的には最大耐容量を継続した群の方が体重維持は良好でした。

15mgで停滞したら「15mgを続ける」以外に「維持量を考える」という視点もある

15mgで数か月体重が横ばいになると、 「効いていないのに高い量を使い続ける意味があるのか」と感じるかもしれません。

しかし、大きく減った体重を15mgで維持できている場合、 それは治療が機能している可能性があります。 一方で副作用、食事量、治療コスト、長期継続性などを考え、 用量を下げても維持できるか検討する場面もあります。

SURMOUNT-MAINTAINは、 最大耐容量から5mgへ下げても平均として一定の維持効果があったことを示しましたが、 最大耐容量群より体重維持は弱くなりました。 したがって「5mgへ下げれば誰でも同じ体重を維持できる」という結果ではありません。

50%以上リバウンドした人はどのくらい?SURMOUNT-MAINTAIN

SURMOUNT-MAINTAINでは、減量後に失った体重の50%以上を再増加した参加者に rescue tirzepatideを使用できる設計でした。

その条件に達したのは、 最大耐容量継続群で8%、 5mg減量群で25%、 プラセボ群で67%でした。

減量した体重の50%以上を再増加し、レスキュー治療が必要になった割合
8% 25% 67% 最大耐容量 5mg プラセボ

SURMOUNT-MAINTAIN。試験のレスキュー基準に達した割合。 個人がリバウンドする確率を直接予測するものではありません。

15mgで止まったら「効かない」のではなく「維持に必要な量」かもしれない

例えば治療前100kgから15mgで80kgまで減り、 その後半年間80kg前後を維持している場合を考えます。

「半年間0kgしか減っていない」と表現することもできますが、 「20kg減った体重を半年間維持している」と見ることもできます。

長期治療では後者の視点が重要です。 体重を減らすフェーズと、減った体重を維持するフェーズでは、 治療成功の意味が異なります。

15mgで体重が止まっても、ウエストや代謝指標が改善していることがある

体重計の数字が横ばいでも、 ウエスト、血圧、血糖、脂質などが改善している場合があります。

特に2型糖尿病治療では、 マンジャロの国内承認目的は血糖コントロールです。 体重だけを見て「15mgが効いていない」と判断しないことが重要です。

2型糖尿病で15mgを使っている場合はHbA1cも見る

2型糖尿病の患者では、 体重が止まっていてもHbA1cや空腹時血糖が改善・維持されていれば、 糖尿病治療薬として効果が保たれている可能性があります。

逆に15mgでもHbA1cが治療目標に達していない場合は、 「もっとマンジャロを増やす」のではなく、 併用薬や糖尿病治療全体を再評価します。

15mgで体重が減らないとき、摂取カロリーを厳密に数えるべき?

必ずしも毎日細かく計算する必要はありません。 ただし停滞が長い場合、 1〜2週間だけ食事・飲料を記録すると、 見落としていたエネルギー源を見つけやすくなります。

特に液体カロリー、アルコール、間食、外食時の油・ソースは 本人の感覚より摂取量が増えやすい部分です。

15mgで食欲が低いのに「食べすぎ」が原因とは限らない

一方、食事量がすでにかなり少ない人に 「もっと食べないでください」と指導するのは適切ではない場合があります。

その場合は、 代謝適応、活動量、体重維持フェーズ、便通などを考えます。 必要なタンパク質・水分を確保しながら体調を維持することを優先します。

15mgで停滞したときのタンパク質

高用量で食事量が少なくなるほど、 タンパク質不足に注意します。 大きな減量では除脂肪体重も一定程度減少します。

肉、魚、卵、乳製品、大豆製品などを使い、 少量でもタンパク質を確保します。 腎機能に問題がある場合は自己判断で高タンパク食にしないでください。

15mgで停滞したとき、筋トレを追加すれば体重が落ちる?

筋トレは停滞を必ず突破する方法ではありません。 ただし筋力・除脂肪体重を維持する観点で重要です。

筋トレを始めた直後は、 筋グリコーゲンや水分変化によって体重が一時的に増えることもあります。 体重だけでなくウエスト・体力も確認してください。

NEAT(日常活動量)が落ちていないか

ジムへ行っていても、 それ以外の時間に座っている時間が増えれば、 1日の総消費エネルギーが低下することがあります。

食欲低下や疲労によって無意識に歩数が減る人もいます。 スマートフォンなどで平均歩数を確認すると、 停滞前後の変化を見つけやすくなります。

睡眠不足・ストレスも確認

睡眠が短くなると、 食欲、間食、疲労、活動量などに影響します。

15mgまで使っていると薬剤だけに目が向きがちですが、 数か月前と比べて睡眠・仕事・生活パターンが変わっていないかも確認してください。

飲酒が増えると15mgでも体重が止まることがある

アルコール自体にエネルギーがあり、 飲酒時には食事や間食も増えやすくなります。

「食事は少ないのに減らない」という場合でも、 飲酒量が以前より増えていないか確認する価値があります。

15mgで停滞したら注射曜日を変える?

曜日変更そのものに停滞を解除する効果があるという確立した根拠はありません。

PMDA添付文書では曜日変更が必要な場合、 前回投与から少なくとも72時間以上あけるとされています。 停滞を理由に毎週少しずつ投与を早めるような使い方はしません。

15mgで停滞したら他のGLP-1薬を追加する?

自己判断で別のGLP-1/GIP関連薬を重ねて使用しないでください。 PMDA添付文書では、マンジャロはチルゼパチドを含むため ゼップバウンドなど他のチルゼパチド含有製剤と併用しないよう記載されています。

他の治療へ変更を検討する場合も、 重複投与ではなく医師の管理下で治療戦略を整理します。

15mgで停滞したら「薬を変える」べき?

必ずしもそうではありません。 まず現在までの減量幅と、15mgで体重を維持できているかを確認します。

十分な減量を維持できているなら、 別の薬へ変更することで得られる追加利益が小さいこともあります。 一方、十分な期間・用量を使用しても治療目標に達していない場合には、 他の治療選択肢を医師と検討します。

15mgで体重が増え始めた場合のチェック順

  1. 投与忘れ・中断がないか
  2. 便秘・水分変動だけではないか
  3. 間食・飲酒・外食が増えていないか
  4. 歩数・活動量が落ちていないか
  5. 睡眠・ストレスが変わっていないか
  6. 新しい薬が追加されていないか
  7. 他の医学的要因がないか

15mgを何か月使っても痩せない場合

15mgを数か月使用しても体重がほとんど変わらず、 治療開始時からの総減量も小さい場合には、 チルゼパチドへの体重反応が限定的である可能性も考えます。

ただし、国内のマンジャロは2型糖尿病治療薬なので、 2型糖尿病患者では体重だけでなく血糖効果も含めて評価します。

15mgを3〜4か月使って糖尿病治療効果も不十分なら

PMDA添付文書では、 投与する場合には血糖・尿糖を定期的に検査し、 3〜4か月間投与して効果が不十分な場合には、 より適切と考えられる治療への変更を考慮するとされています。

これは体重管理目的の基準ではなく、 国内承認適応である2型糖尿病治療としての注意です。

15mgで「体重は維持、体調も良い」なら成功と考える場合

治療前より大きく体重が減り、 現在体重を数か月維持し、 血圧・血糖・体力も改善している場合、 「もう減らない」ことを失敗と考える必要はありません。

長期管理では、 体重減少フェーズから維持フェーズへ目標を切り替えることが重要です。

15mgで目標体重を下回りそうな場合

反対に15mgで体重が減り続け、 目標を超えて過度に減量している場合は、 そのまま最大用量を続ける必要はありません。

最新PMDA添付文書でも、 過度の体重減少では減量または中止を考慮するとされています。

15mgで停滞した患者さんに診察で聞くこと

医師から:15mgで止まったら「次の用量」ではなく「次の目標」を考える

2.5mg、5mg、7.5mg、10mg、12.5mgと増量してきた間は、 効果が不十分なら「次の用量」という選択肢がありました。

しかし15mgは最大用量です。 ここから先は、用量を上げる治療ではなく、 今までに得られた効果をどう維持するか、 さらに減量が必要なのか、 他の要因をどう改善するかという段階へ移ります。

15mgで体重が横ばいになること自体は、 必ずしも治療の限界や失敗ではありません。 減った体重を安全に維持できているなら、 それは長期治療における重要な成果です。

「15mgで停滞」と「15mgでもほとんど反応しない」は別

同じ「15mgで痩せない」という言葉でも、 実際には大きく2つの状態があります。

状態例意味
大幅減量後の停滞100kg→80kg、その後80kg前後を維持維持フェーズの可能性
治療全体の反応が小さい十分な期間使っても総減量が小さい反応性・治療全体を再評価

前者は「20kg減った体重を維持できている」と考えられます。 後者は、適切な用量・期間を使っても治療目標に達していない可能性があり、 より詳しい再評価が必要です。

15mgで減量後に停滞した人と、最初から反応が小さい人を同じに扱わない

体重管理では「最近何kg減ったか」だけでなく、 治療開始時からの総変化を見る必要があります。

例えば直近3か月の変化が0kgでも、 治療開始時から20%減っている人と、 2%しか減っていない人では治療評価が全く異なります。

治療開始時から何%減ったか計算する

体重減少率は次のように計算できます。

体重減少率(%)=(開始時体重 − 現在体重)÷ 開始時体重 × 100
開始時現在減少率
100kg95kg5%
100kg90kg10%
100kg80kg20%
80kg64kg20%

15mgで「今月0kg」と感じても、 開始時からすでに15〜20%以上減っているなら、 現在の意味は「追加減量が止まった」のであって 「治療効果がなかった」ではありません。

日本人でも15mgの反応には個人差がある

日本人の肥満症患者を対象としたSURMOUNT-Jでは、 72週時点で5%以上の体重減少を達成したのは 15mg群76人中73人、96%でした。

一方で100%ではありません。 さらに5%以上減量した人の中でも、減量幅は同じではありません。 15mgという同じ用量でも治療反応には個人差があります。

この試験で15mgの体重変化はプラセボに対して−21.1 percentage pointsの治療差でした。 ただし、日本人の肥満症患者を対象としたゼップバウンド開発試験の情報であり、 マンジャロの国内適応が肥満症であることを意味しません。

15mgで停滞したら「目標体重」をもう一度確認する

治療開始時に決めた目標体重が、 数か月〜1年後も医学的に適切とは限りません。

例えば開始時に「標準体重まで落としたい」と考えていても、 実際には10〜20%の減量で血圧・血糖・体力が大きく改善している場合があります。

15mgで停滞したときは、 「あと何kg減らしたいか」だけではなく、 「これ以上減量する医学的利益がどの程度あるか」を確認します。

見た目目的だけで15mg以上を求めない

15mgは最大用量です。 医学的に十分な減量が得られているにもかかわらず、 見た目のために最大用量を超えた投与を行うことはできません。

高用量では過度の体重減少、食事量低下、筋力低下などにも注意する必要があります。

15mgで停滞したとき、ウエストを測る意味

体重が横ばいでも、ウエストが変化している場合があります。 運動を開始した場合や体組成が変化している場合は、 体重だけでは変化を捉えられないことがあります。

同じ位置・同じ条件で月1〜週1回程度測ると、 体重以外の変化を確認できます。

15mgで停滞したとき、毎日体重を測るべき?

毎日測っても構いませんが、 1日の数字で判断しないことが重要です。

起床後・排尿後など同じ条件で測定し、 7日平均や4週間のトレンドを見ると、 水分変動に振り回されにくくなります。

1kg増えたら「15mgが効かなくなった」?

1kg程度の短期変化では判断できません。 塩分、炭水化物、便通、月経周期、運動後の水分保持などで 体重は一時的に動きます。

15mgでの治療評価は数週間〜数か月のトレンドで行います。

15mgで3か月横ばいでも、リバウンドしていなければ意味がある

減量後の体重維持は難しく、 SURMOUNT-4やSURMOUNT-MAINTAINでは 治療を継続することが体重維持に重要であることが示されています。

「3か月減っていない」という一点だけでなく、 「3か月増えてもいない」という点にも意味があります。

15mgで停滞後、さらに減り始めることはある?

短期間の停滞であれば、 その後再び体重が下がることはあります。

便秘が改善した、 旅行や外食が終わった、 活動量が戻ったなど、 薬の用量以外の要因で再びトレンドが変わることがあります。

15mgで停滞したときに避けたい5つの行動

  1. 15mgを超えて自己増量する
  2. 投与間隔を勝手に短縮する
  3. 休薬と再開を繰り返して「耐性リセット」を狙う
  4. 極端な断食・食事制限を追加する
  5. 他のチルゼパチド製剤を重ねる

15mgで停滞しているのに副作用が強い場合は「維持」より減量を考えることも

体重が止まっていて、 なおかつ悪心・便秘・食事量低下などが続いている場合、 15mgを続ける利益が小さくなっている可能性があります。

この場合は12.5mgへの減量などを検討し、 より低い用量で体重・血糖を維持できるか確認することがあります。

15mgで停滞していて副作用がない場合

副作用なく大きな減量を維持できているなら、 15mgを継続する合理性があります。

一方、維持期としてより低い用量を検討したい場合には、 2026年SURMOUNT-MAINTAINのように用量減量後の維持を検討したデータも参考になります。 ただし個人の最適維持用量は診察で判断します。

15mgで停滞したら「何をもって成功とするか」を決める

成功指標例
体重開始時から十分な減量を維持
ウエスト腹囲減少を維持
血糖HbA1c・血糖目標
血圧改善・安定
活動歩行・階段が楽になった
生活の質過食が減り、日常生活が改善

このように複数の指標で治療を評価すると、 体重が1kg動かないだけで「全部失敗」と感じることを避けられます。

よくある質問

Q. 15mgを使っているのに1か月体重が減りません。

長期停滞の可能性はありますが、便通・食事・活動量・これまでの減量幅も確認します。大幅減量後なら維持期の可能性もあります。

Q. 15mgより上の用量はありますか?

日本のマンジャロ添付文書では15mgが最大用量です。それ以上への増量はしません。

Q. 15mgを2本使えばもっと効きますか?

自己判断で最大用量を超える投与をしないでください。

Q. 15mgで停滞したら一度休薬すれば効きますか?

その方法は確立していません。中止後には体重再増加が起こる可能性があります。

Q. 15mgで体重が止まったら12.5mgに下げてもいい?

副作用や過度の食欲低下などがある場合、減量を検討することがあります。自己判断ではなく医師と相談してください。

Q. 15mgを続けても体重が減らないなら意味はない?

大幅に減った体重を維持しているなら、治療効果の一部である可能性があります。

Q. 15mgで停滞したら断食すればいい?

極端な断食は勧めません。高用量では栄養不足・脱水・筋力低下に注意が必要です。

Q. 15mgでも再び体重が増えることはありますか?

あります。食事・活動量・投与状況・併用薬などを再評価します。

この記事の要点

参考文献・公的資料

  1. PMDA. マンジャロ皮下注アテオス 添付文書(2026年9月改訂 第11版). 公式資料
  2. Jastreboff AM, et al. Tirzepatide Once Weekly for the Treatment of Obesity. N Engl J Med. 2022;387:205-216. 論文
  3. Horn DB, et al. Time to weight plateau with tirzepatide treatment in the SURMOUNT-1 and SURMOUNT-4 clinical trials. Clinical Obesity. 2025;15:e12734. PubMed
  4. Aronne LJ, et al. Continued Treatment With Tirzepatide for Maintenance of Weight Reduction in Adults With Obesity: SURMOUNT-4. JAMA. 2024;331:38-48. 論文
  5. Jastreboff AM, et al. Tirzepatide for Obesity Treatment and Diabetes Prevention. N Engl J Med. 2025;392:958-971. 論文
  6. Horn DB, et al. Tirzepatide for maintenance of bodyweight reduction in people with obesity in the USA (SURMOUNT-MAINTAIN). Lancet. 2026;407:2305-2318. doi:10.1016/S0140-6736(26)00656-2. 論文
  7. Kadowaki T, et al. Efficacy and safety of once-weekly tirzepatide in Japanese patients with obesity disease (SURMOUNT-J). Lancet Diabetes Endocrinol. 2025. PubMed
国内承認について:
日本でマンジャロの効能・効果として承認されているのは2型糖尿病です。 体重管理目的でマンジャロを使用する場合は適応外使用です。 SURMOUNT試験は肥満・過体重集団におけるチルゼパチドの医学情報として引用しています。

15mgで体重が止まった方もオンラインで相談できます。

「もっと増やす」のではなく、15mgを続ける意味・維持期・生活要因・副作用を一緒に整理します。

本ページはChiaroクリニック所属医師の監修のもと、PMDA資料・査読付き医学論文に基づいて作成しています。

編集・医学情報確認
編集:AURELIA ONLINE編集部
医学情報確認:Chiaroクリニック(2026年9月23日確認)
編集・訂正方針 ・ 法的表記・適応外使用の説明
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